鈴木淑夫はこう考える!


政府の景気の誤認が日本経済をここまで疲弊させた!

   皆さん覚えていますか。去年5月、政府が「景気底入れ」宣言を発表しました。そこで竹中大臣は景気が底入れした時に景気対策を打出すのは「愚の骨頂」などとNHKの日曜討論で主張しました。そして「公共投資の10%削減」、「消費税の課税対象を3千万円から1千万円に引下げ」、「外形標準課税」の導入などの景気の腰を折るような財政緊縮方針を矢継ぎ早に打出しました。その為に日本経済は、目を覆うばかりの惨状となりました。これを見て、株式市場は外人投資家を含めて、売り一色となり、バブル崩壊後の最安値を更新して20年程前の水準まで下ってしまいました。

   そもそもこの時の「景気底入れ」は、米国景気の一時的立直りによる輸出増加と過剰在庫が減ったことによるごく短期的な生産増加に過ぎず、明らかに政府の誤認であったのです。小泉政権は自らの事実誤認による経済政策の失敗を認めるどころか、更にこの政策を推し進めようとしているのです。





政府が提出する予算案では景気は立直らない!

   小泉政権は、1月20日から始まった通常国会に、3兆円の平成14年度補正予算と36兆円の国債発行を伴なう平成15年度当初予算を出してきます。

   しかし、3兆円の補正予算は13年度も出しましたね。二番煎じのようなものです。これでは景気を立て直す力などはありません。景気底入れを一時的と見て夏から秋の時点でこの補正予算を作っていたならば、まったく違ったものになっていたでしょう。その意味で事実の誤認が大きいのです。予測を間違った上に、打つ手が遅いのだから、どうしようもありません。

   次に平成15年度予算の内容を見てみましょう。小泉さんは公約の30兆円の国債発行枠をあっさり放棄し、36兆円の国債発行を組み込んでいます。しかしこの国債発行の増加は、税収の落込みを補うもので、新しい政策を打ち出す目的のものではありません。また1.7兆円の減税を行うとしていますが、その反面で2兆円強の国民負担の増加(患者の自己負担、医療保険料、介護保険料の引上げと基礎年金の物価スライド引下げ)がありますから、これも景気刺激にはなりません。

   2003年が暗い幕開けになったのは、本当に残念なことです。





私ならこういう政策を実施する!

   私が政権に参画していれば、いまはともかく景気が良くなる政策を最優先にします。すべては景気が浮上し、日本経済が長い不況で落とした体力を回復することから始めなければなりません。そうなれば、不良債権処理も財政赤字削減も、呆気ないほどスムーズに解決してしまうでしょう。

   そこで具体的な政策の提案ですが、
   第一に、民間の経済活動を縛っている規制の撤廃を徹底します。とくに医療、介護、教育、農業などの分野に民間企業の参入を促し、特殊法人の解体と政府事業の民営化を促進し、ビジネス・チャンスを増やすようにします。

   第二に、そのようなチャンスを活かして努力する人が報われるように、法人税基本税率の大幅な引き下げとベンチャー企業立上げや技術開発を一層優遇する税制に改めます。また同時に中小企業代表者の個人保証問題を解消し、日本にも再挑戦できる社会風土を創ります。

   第三に、規制撤廃や政府事業の民間解放で要らなくなった政府部門を思い切って縮小する行政改革を急ぎ、減税の財源とします。

   第四に、東京の町が活性化するための諸施策を打ち出します。特に世田谷においては住民が住みやすく、商店街の皆さんが故郷としての世田谷に誇りを持てる美しい景観を創造することに配慮しながら、環境、防災、交通改善の対策を促進します。またその際、立体交差化と市街再整備、環八の下の大深度地下トンネル掘削などの意味のある都市の再活性化の公共事業も住民参加型の判断基準のもとに官民協同で進めます。





結論  世田谷の民主・自由両党を結集して頑張ります!

   結論から言えば、小泉政権は不良債権処理や財政赤字削減を急いで経済を停滞させただけです。

   私は5年経っても、小泉さんのやり方では経済が回復せず、不良債権も財政赤字も増え続けると思います。この政策を止めさせ、先の私の政策を実施に移すためには、来るべき総選挙で自公保を過半数以下に追い込むことが絶対に必要です。そうなれば政界再編成が起こり、私の政策を実施に移す「改革する保守」のグループが政権を奪取できるのです。

   その日の到来を目指しながら、私は東京都第6区(世田谷)の民主・自由両党を結集する中心となって頑張って参る覚悟です。皆さま、どうぞ応援くださいますようお願い申し上げます。






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